house NoR
outline construction view photograph

2003.04
改築前

敷地は六甲山頂付近の緑が深い別荘地。建物は築約70年が経過しており、その間大戦での空襲や阪神大震災などの災害を経ている。近年、老朽化による傷みが激しいこと、昔の間取りが現代の生活に適応しにくいことから、水廻りを中心に建物の約半分を解体し、改築することになった。
2003.04
改築前の玄関付近

木造平屋建て、外壁は下見板張り塗装仕上げ、屋根はコロニアル葺き。
2003.09
解体工事+土間コンクリート

既存の建物は、複雑な寄せ棟の組み合わせとなっていたため、解体は棟ごとに行う。既存の小屋組を棟単位で残しながら仮設柱で支持し、改築部分の基礎を施工した。
2003.09
基礎立上りコンクリートの型枠工事

2003.10
棟上げ

基礎工事完了後、土台、柱の建て込みと小屋組を行う。
2003.10
棟上げ+解体工事

既存の小屋組を残しながら天井と屋根を解体した様子。既存と改築の取り合い部分では、棟上げと解体を並行して行った。
2003.10
棟上げ+解体工事

既存の梁を補強しながら、改築する部分の小屋組をつなげていく様子。
2003.10
棟上げ

既存の小屋組の上に束を立て、新たな小屋組をくみ上げていく様子。
2003.10
棟上げ

既存の小屋組の下に、新たな柱をたてて支持する様子。
2003.10
棟上げ

既存部分との取り合いを考えながら、現場での大工工事が続く。
2003.10
基礎土台部分

改築部分の基礎と土台廻り。右奥は既存部分。
2003.10
屋根板張り完了

小屋組完了後、屋根板をはり、防水シートを敷設する。
2003.10
屋根板張り完了後の内観

2003.10
屋根板張り完了後の小屋組見上げ

既存の小屋組(濃茶色の部材)と、新しい小屋組を組み合わせた様子。
2003.11
屋根板張り完了後

既存の小屋組(濃茶色の部材)を、新規の柱と土台で支持する様子。
2003.11
屋根板張り完了後の小屋組見上げ

既存の小屋組と新規の部材が取り合う様子。
2003.11
荒壁パネルの取り付け

既存部分の土壁と耐震上のバランスを整えるために、乾式工法によって土壁と同等の粘りをもった耐震壁を施工できる荒壁パネルを、間仕切り壁に使用した。

2003.11
荒壁パネルの取り付け完了後

荒壁パネルによって、土台、梁、柱の間の面を埋め、耐震壁とする。
2003.11
横胴縁取り付け

荒壁パネル施工後、仕上げ壁を貼るための横胴縁を設置する。
2003.11
断熱材の設置

湿気の多い土地のため、断熱材にはポリスチレンフォームを使用した。

2003.11
外壁と外部建具の設置

外壁は既存部分同様下見板張りとし、窓には解体時に取り外した既存の木製建具を転用した。

2003.11
外壁の下見板張り

板は柱ごとに釘2本で留め、耐震性能を持たせている。
2003.11
天井板貼り

天井板を母屋にとりつけ、小屋組を室内にあらわした仕上げとした。
2003.11
天井板貼り

新旧の小屋組が室内にあらわしとなっている様子。
2003.11
外壁塗装

外壁には着色保護材(自然塗料)を塗布した。
2003.12
内壁石膏ボード貼り

横胴縁の上に壁材となる石膏ボードを貼り付けていく様子。
2003.12
内壁仕上げと建具取り付け

石膏ボードの上に、仕上げ用の調湿塗料を塗布し内壁を仕上げた。建具は、できる限り旧建物で使用していた扉を、新しい額縁状の枠にはめ込むことによってサイズと強度を調整した上で吊り戸として再利用した。
2003.12
照明機具取り付け工事

梁に配線を仕込み、照明機具を取り付ける様子。
2003.12
廊下、脱衣室部分の天井見上げ。

旧小屋組の一部が露出している様子を見る。一部の照明については、旧建物で使用していた器具を再利用した。
2003.12
キッチン据付け完了

システムキッチンを新規に設置した様子。
2003.12
食堂天井見上げ

食堂天井の仕上げ工事が完了。新旧の小屋組と、照明に照らし出されたそれらの影が交錯して見える様子。窓は旧建物からとりはずした建具を再利用した。窓の両サイドには、輻射式のパネルヒーターを新規に設置した。
2003.12
玄関廻り外観

手前に玄関(既存部分)廻り、左奥に今回改築した部分を見る。既存部分の外壁と軒は以前と同じ白色塗装を上塗りし、改築部分は濃茶色に塗りわけて仕上げた。
2003.12
改築ピロティ部分外観

塗装を完了した外壁に森の樹木の影が映し出される様子。
©2003 TEO architects