インテグレーション
アルメーレポート地区のマスタープラン (1993)
広大な干拓地における人工の森の中に,伝統的なハウジングブロックのタイポロジーを反転させたものを
ルーズに配置した.伝統的なハウジングブロックは,外部にパブリックな街路,内部にプライベートな
中庭をもっているが,ここではブロック内部がパブリックなスペース,外部が森に面する住居のプライ
ベートガーデンやバルコニーになっている.ハウジングブロックの性格が反転されたことによって,
外部の森とハウジングブロックとの間にこれまでとは違った関係の結びつきをもたせることが可能
になった.全体としては,森という地の中にハウジングブロックに縁取りされた都市的な図がアイランド
状に浮かぶような,新しい郊外居住地の風景がつくられている.これは,シティスケープと
ランドスケープとの新しいインテグレーションのかたちをさぐる試みである.
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